サービスサイトでの価格表示の重要性

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商品設計において、最も難しいことのひとつが、価格決定だと思います。
価格をどのようにして決めるか?については、別で述べたいと思いますが、今回はその価格をサイト上で表示するか否かについて述べたいと思います。

結論としては「価格は明朗価格で表示した方が良い」です。

理由は主に下記の3つです。

1)価格は記載されていないサイトは、ユーザーフレンドリーではない
2)価格が記載されているサービスに流れてしまう(競合に負ける)
3)見積もりに関するメールのやり取りで、コミュニケーションコストが増える

それぞれについてみていきましょう


1)価格は記載されていないサイトは、ユーザーフレンドリーではない
これは言わずもがなですが、ユーザーの視点に立って考えると、価格が記載されていないのはフレンドリーではないです。

サイト設計として、価格は最後の方に掲載すると思いますが、 仮に商品に興味を持ったユーザーがいたとして、最後の価格のページにたどり着いた時に(そもそも価格のページがないサイトも多いですが)「価格に関しては別途見積もりいたしますのでお問い合わせください」と記載されていると、「問い合わせしないといけないのかぁ。めんどくさいなあ」「色々付帯サービスが加算されて、結局高額になるんじゃないだろうか」などと、様々な懸念を 抱いてしまいます。

そして、よっぽどその商品を購入したいという強いインセンティブがない限りは、わざわざ見積もりを要求するためにメールをすることはせず、サイトから離脱してしまいます。


2)価格が記載されているサービスに流れてしまう(競合に負ける)
サイトを訪れるユーザーは、同じカテゴリーの商品群で他社のものも検討していると思いますので、仮に競合他社が明朗価格をサイト上で提示していた場合、ユーザーの中には
「価格もすでに表記されているので、価格に関してわざわざお問い合わせする必要がないな。めんどくさくないな」
と感じ、商品を購入するなら、こちらの会社からにしようと考える人もいます。

そうすると、価格を表記していないせいで、競合他社に負けてしまう可能性を作っていることになります。


3)見積もりに関するメールのやり取りで、コミュニケーションコストが増える
これは、商品を提供している企業側の視点ですが、個人的には、特にベンチャーにとっては、このコミュニケーションコストは意外とバカにならないと思っています。

そもそも価格を記載していない企業の場合、価格が明朗でないことがほとんどですので(明朗価格の重要性は別の機会に説明します)、おそらく下記のようなやりとりになるのではと思います。

まずユーザーがお問い合わせページから
「資料を送ってください」
と問い合わせがきます。それに対して、資料を添付しますが、そこにも価格は明確に記載されていない。
ユーザーがさらに
「価格を教えてください」
とお問い合わせがきます。それに対して

「別途見積もりさせていただきますので、製品紹介のアポイントをいただけますでしょうか?」
と返信します。そのメールを見た瞬間にユーザーは(自分が知りたいの価格だけだったのに、めんどくさいな)と思い「それでしたら、結構です。」とか「必要な際には、こちらから連絡します」などと返信する方も一定数いると思います。

上記は、一番やりとりの多いパターンですか、少なくとも「製品価格を教えてください」というメールに対して、返信をしなければならないというやりとりは発生してしまいます。この価格に関するコミュニケーションは、そもそも必要がない上に、クライアントとのやり取りなので気を使ってしまうという点で非効率だと思います。

企業の中には、「これで、ユーザーとのメールでの接点が作れたので、製品紹介のアポイントを取りつけよう」と思う方もいて、返信メールの際に製品価格の記載に加えて、アポイントの打診をかぶせてくるかもしれませんが、この場合ユーザーが聞きたいのは価格のみであって、価格が自分の購入しても良いと考える範囲内にあれば、アポイントなど要らずに買ってくれるかもしれません。


多分価格を表示しない企業側の言い分としては

1)色々な付帯サービスを提供しているので、ユーザーのニーズを聞いて、必要な機能・必要でない機能を選択した上ででないと、価格を提示できない

2)高価格の商品なので、価格を表示するとユーザーが逃げてしまうのではないか?それだったら、実際にお問い合わせをさせて、 アポイントを取り付けて対面で商品の良さを伝えて落とした方が良い。

などの理由があると思います。確かに2に関しては、商材によっては当てはまる場合もあると思います(ユーザーがサービスサイト上だけでは、製品の価値をしっかり理解していない場合や、サービスサイトだけでは製品の価値を伝えるのが難しい場合など)

1に関しては、アップルのiPhoneやPCのように、機能をユーザー自身が選択していき、それに基づいて動的に価格が変わる設計をした方が、顧客満足度も上がりますし、営業マンがわざわざアポイントを取り付けて説明しなければならないという人件費と時間的コストが下がるのではと思います。

少しだらだらと長くなってしまいましたが、サービスサイトに価格は表示した方が良いという自論を展開させていただきました。明朗価格の重要性については別の機会に。

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