吐血

 

内視鏡
喀血
血痰
呼吸困難
下血
 
初期対応
  • まずは血行動態の安定化→20G以上で2本の輸液。responderか否かの判定
    • 1L bolusして、血ガスでHbの低下を評価
      • 2以上下がる場合には、内視鏡・輸血の準備
      • 1-2程度下がる場合には、もう1L輸液してHbの低下を再評価:脱水だったら2回目の輸液でそんなに下がらないが、出血している場合には再度1-2程度下がる
  • PPI(オメプラゾール1A div)・不規則抗体
  • INR>3ならFFP投与で凝固補正してから
    • ビタミンKはワーファリンを拮抗→即効性がない
    • 消化管出血の場合は、FFP投与
  • 輸血(宗教関連もチェック!)・内視鏡同意書
  • 肝硬変既往あり→CTRX
  • 意識障害・酸素マスクが必要な低酸素血症→挿管考慮
  • 輸血
    • 緊急時はO型 Rh-
    • 濃厚赤血球とFFPをそれぞれ10U投与しても反応がないときは、血小板輸血も10U(ITP・HIT・TTP/HUSには禁忌)
    • RCC 2UでHb1.5↑、Plt 10UでPlt 3万↑が見込める
    • 発熱・膨疹などの副作用には対処療法(ステロイド外用・抗ヒスタミン薬・解熱剤など)で対応
 
緊急内視鏡の適応
  • バイタルが不安定
  • activeな出血(NG tubeで新鮮血が引けてくるなど)
  • 失神
  • 重篤な基礎疾患(肝硬変・心疾患など)
  • Hb<7
上記条件に1つも当てはまらなければ、内視鏡は翌日でも可
 
問診
  • 吐血の内容
  • アルコール多飲歴
  • 既往歴:PUD・肝疾患(HBV/HCV)
  • 内服薬:頻脈を抑える薬・NSAIDs・ピロリ菌・抗血小板薬・抗凝固薬・ステロイド・SSRI・鉄剤
    • ピロリとNSAIDsの両方あると、吐血リスク10倍
  • 最終EGD
  • 気道確保:カヌラ?マスク?→マスクだとEGD出来ない
 
 

喀血 vs 吐血
喀血(hemoptysis)
  • 基礎疾患:肺疾患
  • 随伴症状:エピソードに先行する咳嗽、呼吸困難、胸痛がある。血痰が何日も持続していることが多い。失血による症状(ふらつきとか)は少ない。黒色便は少ない。
  • 性状:基本的には少量鮮紅色、ピンク色であり、黒い部分があっても一部のみ。泡沫状。(下気道→気管〜呼吸細気管支:喀痰全体が血性、上気道→鼻腔〜咽頭〜喉頭:喀痰に線状の血液のみ付着)
  • 検査:アルカリ性、白血球混在
  • 仮死・窒息の可能性あり
  • 原疾患
    • 肺癌
    • 結核
    • 気管支拡張症
    • 気管支炎
    • 肺炎
 
吐血(hematemesis)
  • 基礎疾患:消化管・肝臓疾患
  • 随伴症状:嘔気・腹痛。黒色便を伴っていることがある。
  • 性状:茶褐色〜黒色、食物残渣含む
  • 検査:酸性
  • 原因
    • PUD:30-60%
    • 粘膜障害(GERD・AGML):20-50%
    • 食道静脈瘤:10%→肝硬変既往を考える 食道静脈瘤
    • マロリーワイス:5%
    • がん:2%
    • 頻回嘔吐(頭蓋内疾患・腸閉塞・ACSなど)
    • その他(逆流性食道炎・吻合部潰瘍・大動脈解離・AAA破裂・外傷etc)
 
 
例外
  • 大量喀血では咽頭にたまった血液を嘔吐し、吐血みたいになることあり
  • 吐血による誤嚥で呼吸器症状がでていることあり
  • 後鼻腔からの鼻出血、口腔内の出血かもしれない。

治療
上部消化管内視鏡をやるタイミング
  • 24h以内のEGDが推奨される
    • コーヒー残渣様なら待機的内視鏡(<24h)
  • 以下は12h以内に
    • NG tube留置で新鮮血あり
    • 循環動態不安定
    • Hb<8
    • WBC>12000
外科的介入のタイミング
  • 24h以内の6単位輸血の場合は、手術適応
  • 出血が内視鏡で止まっていたら、外科的介入は待機
  • 再出血のリスクがある人
  • aorto-enteric fistula
  • IVR(血管造影) or 外科的介入か
    • 論文では止血の有意差なし
  • signle EGD + high dose PPI と2nd look EGDで、有意差なし
    • ルーチンの2nd look EGDは推奨しない
  • 2nd look surgery
    • 24h – 48h以内に行う
NG tube
  • 偽陰性:15%
  • バイタルサインの方が有用
    • バイタルが狂うのは最後なので、まずNG tubeでモニター
    • NG tubeで赤い血が引けたら、high risk
      • 16-18Fr
      • あくまでnon varixの場合
      • varixの場合は早急にEGD
  • on going の出血のモニター